元ヤクルトスワローズのデニングが僕の頭をなでるワケ
お笑い芸人・杉浦双亮の挑戦記<13>
愛媛マンダリンパイレーツにある、野球に対する雰囲気。それを支える選手たち
正田樹、柴田健斗、古村徹……元NPB組の存在
好調の要因はなんといっても「守り」の安定だ。
チーム防御率は1点台。ここ数試合はエラーも減って守り勝つ野球ができ始めた。どうしても投手目線になってしまうのだけれど、打者からすれば「2点取れば勝てるぞ」という安心感があって、そうしたメンタルの状況が打撃陣の好調を呼んでいる気がする。
投手陣の中心は、北海道日本ハムファイターズ、阪神タイガース、ヤクルトスワローズでプレーし、また台湾など海外でも活躍をした正田樹投手だ。やっぱり経験がある投手だから精神的な支柱になっている。
正田投手は、この数試合いいピッチングをしても、なかなか勝利がつかない状況が続いているのだけれど、他の投手陣がそれをカバーするという好循環も生まれてきた。
特に、一昨年まで横浜DeNAベイスターズにいた古村徹投手と、僕の登板した試合でも最後を締めくくってくれた柴田投手という、今年加入したふたりのNPB経験組が、中継ぎ、抑えの役割をしっかり果たしてくれている。
このふたりは、中継ぎ組としていつも一緒に行動をしているから、いろいろな話をすることができていて、歳は離れているけれど僕にとっても頼もしい存在だ。
一方、打者でいうと昨シーズンにヤクルトスワローズで活躍したミッチ・デニング選手の存在感はものすごく大きい。
四番に座り、チーム唯一のホームランを放っているし、打率は4割を超えている攻撃の要であることはもちろん、チームリーダーとしても存在感が際立っているのだ。
試合中はいつも大きな声を出して「レッツゴー!」と選手を鼓舞し、ときにはバッティングの指導をする。自分がランナーに出塁しているときでも、「シャープにハイボールを狙え」とか「低めを捨てていけ」とか身振り手振りで打者にアドバイスを送る。